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結核・非結核性抗酸菌症(NTM症)
結核・非結核性抗酸菌症(NTM症)
結核
結核は抗酸菌症のなかで結核菌が原因となる病気で、感染症法では2類感染症に指定されています。国民病といわれた結核ですが、衛生環境の改善や感染対策により近年は少なくなっています。最近では、東南アジアや南アジアを中心とした外国人労働者での結核発病者が増加していて、特に若年者でその傾向があります。ほとんどが空気感染により広がっていきます。
結核は血痰、長引く咳、発熱、寝汗、全身倦怠感といった症状をきたします。結核は慢性的に症状が進行することが多く、発病後、時間が経ってから受診される方が多いです。ご家族が結核にかかったことがある方、海外渡航後から症状が続いている方はもしかしたら結核になっているかもしれません。
胸部レントゲン検査やCT検査、血液検査、喀痰(かくたん)検査を行います。喀痰検査で結核菌が陽性となった場合には抗結核薬による内服治療を行います。結核は流行を防ぐために、入院のうえで陰圧管理ができる部屋に隔離して治療をする必要があります。クリニックでは治療ができないため結核の可能性が高い場合には、総合病院や大学病院を紹介させていただきます。
潜在性肺結核症
潜在性肺結核症は世界保健機構(WHO)で「臨床的に活動性結核の所見を認めないが、結核菌抗原に対して持続的な免疫反応を示す状態」と定義されています。簡単に言うと、結核菌に現在または過去に「感染しているが発病はしていない」状態です。血液検査と喀痰検査、画像検査で診断します。全例に治療が必要なわけではなく、免疫力が低下している方や生物学的製剤を使っている方など結核の発病のリスクが高い方に治療を行います。
非結核性抗酸菌症(NTM症)
結核菌、らい菌以外の抗酸菌が肺に感染して起こる慢性呼吸器感染症です。200種類以上が確認されており、そのうちヒトに感染するものは30種類程度といわれています。日本では9割が2菌種によるもので、肺MAC症と呼ばれています。年々、患者さんが増えており、2014年の報告では2007年と比べて約2.6倍増加しているといわれています。
非結核性抗酸菌は、水や土壌、シャワーなどの生活環境に広く存在し、菌を含んだ埃や水滴を吸い込むことで感染すると考えられています。ヒトからヒトへの感染は通常ないと考えられています。
喀痰検査によって診断を行います。1回ではなく「2回以上の異なった喀痰検体での培養陽性」が必要です。これは、1回だけ陽性である場合は、生活環境に広く存在する非結核性抗酸菌が間違って入ってしまった可能性があるためです。
日本で頻度の多い肺MAC症の治療についてお話しします。肺MAC症の多くは、月〜年単位でゆっくり進行していくタイプです。患者さんのご年齢や、菌量、自覚症状などから治療開始の時期を決めます。診断してもすぐに治療せずに経過をみていくこともよくあります。結核のように、診断と同時にすぐに治療を開始するわけではありません。

当院を受診される方へ
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基本的な診療のご案内についてとそのお願い
結核・非結核性抗酸菌症(NTM症)
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結核
結核は抗酸菌症のなかで結核菌が原因となる病気で、感染症法では2類感染症に指定されています。国民病といわれた結核ですが、衛生環境の改善や感染対策により近年は少なくなっています。最近では、東南アジアや南アジアを中心とした外国人労働者での結核発病者が増加していて、特に若年者でその傾向があります。ほとんどが空気感染により広がっていきます。
結核は血痰、長引く咳、発熱、寝汗、全身倦怠感といった症状をきたします。結核は慢性的に症状が進行することが多く、発病後、時間が経ってから受診される方が多いです。ご家族が結核にかかったことがある方、海外渡航後から症状が続いている方はもしかしたら結核になっているかもしれません。
胸部レントゲン検査やCT検査、血液検査、喀痰(かくたん)検査を行います。喀痰検査で結核菌が陽性となった場合には抗結核薬による内服治療を行います。結核は流行を防ぐために、入院のうえで陰圧管理ができる部屋に隔離して治療をする必要があります。クリニックでは治療ができないため結核の可能性が高い場合には、総合病院や大学病院を紹介させていただきます。
潜在性肺結核症
潜在性肺結核症は世界保健機構(WHO)で「臨床的に活動性結核の所見を認めないが、結核菌抗原に対して持続的な免疫反応を示す状態」と定義されています。簡単に言うと、結核菌に現在または過去に「感染しているが発病はしていない」状態です。血液検査と喀痰検査、画像検査で診断します。全例に治療が必要なわけではなく、免疫力が低下している方や生物学的製剤を使っている方など結核の発病のリスクが高い方に治療を行います。
非結核性抗酸菌症(NTM症)
結核菌、らい菌以外の抗酸菌が肺に感染して起こる慢性呼吸器感染症です。200種類以上が確認されており、そのうちヒトに感染するものは30種類程度といわれています。日本では9割が2菌種によるもので、肺MAC症と呼ばれています。年々、患者さんが増えており、2014年の報告では2007年と比べて約2.6倍増加しているといわれています。
非結核性抗酸菌は、水や土壌、シャワーなどの生活環境に広く存在し、菌を含んだ埃や水滴を吸い込むことで感染すると考えられています。ヒトからヒトへの感染は通常ないと考えられています。
喀痰検査によって診断を行います。1回ではなく「2回以上の異なった喀痰検体での培養陽性」が必要です。これは、1回だけ陽性である場合は、生活環境に広く存在する非結核性抗酸菌が間違って入ってしまった可能性があるためです。
日本で頻度の多い肺MAC症の治療についてお話しします。肺MAC症の多くは、月〜年単位でゆっくり進行していくタイプです。患者さんのご年齢や、菌量、自覚症状などから治療開始の時期を決めます。診断してもすぐに治療せずに経過をみていくこともよくあります。結核のように、診断と同時にすぐに治療を開始するわけではありません。

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